いろいろ⑦

 ちょっと早めの 墓参りに 富士霊園へ。人間は強羅で一泊、犬は小田原で一泊。九月なのに暑いせいか観光客が多い。仙石原をわづかに散策 芦ノ湖で3人と一匹 手漕ぎボートに乗り、大涌谷を歩き 延命長寿黒玉子を食す。翌日犬を迎えに行って大雄山駅のさき 足柄山を越えて霊園に。足柄山の峠は 季節外れで空いており晴天に恵まれ 素晴らしい眺望を満喫 登りのビューポイントからは右に雲の上の富士山とススキ 左手に海まで続く平野が見渡せ、下りは裾を拡げた雄大な富士が。残念ながら演習をしているらしくドーンという砲撃の音がきこえ土煙が上がり戦車も走り回っている様子。これは・・・世界遺産登録を真面目に目指してる? 強羅の宿にはロープウエイ乗り放題+ユネッサン2500円ってあった。ロープウエイ四本乗り継いで芦ノ湖やら大涌谷やら行ける いいよね。(閣僚の神経逆なで発言って、前原の発言じゃないの? 東京新聞にいたるまで揃って 鉢路を攻撃 さすがにあとでそのおかしさに言及していたけれどもう遅い。せっかく原発推進政策から脱却できそうだったのに。 憲法に関する国民投票平和憲法が変わった訳でもないのに、アメリカで勝手に次に自衛隊を派遣する時は武器を持たせるなんて発言の方がよほどおかしい。このうえ戦争できる国にして日本国民を絞りとるだけで飽き足らず血まで流させ因業を積ませようと言うのか? またしても つくづく敗戦国 隷属国であることを思い知らされる。もはや民主主義国であるとの体裁すら繕わせないほど あの国はせっぱつまっているんだろうか。マスコミが誰の味方なのか よくわかる出来事だった。むかし沖縄の司令長官が「ネズミには猫が許す範囲の自由しか与えられない」といった言葉に憤慨したものだったけど なんのことない日本全土がそうだったんだね。検察も。たしかに何百人も連れて中国を訪問したのがお気に召さなかったんだろうが、他に汚職で捕まえるべき政治家は大勢いるのに 立件の難しい小沢をいつまでもつついて。家人が退職した会社の大株主今や九割以上が外国人。会社を良くするためでも、社員の生活を良くする為でもない。外国人株主に利益がすいあげられるんだね。)
 ジョナサン・サフラン・フォア著「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」をちょいと読んでみました。9.11で父親を亡くした9歳の少年、ドレスデンの爆撃で最愛の人を亡くした祖父、その爆撃で姉と父を亡くし姉の恋人だった祖父と結婚した祖母と。三人の手記の体裁で進行する物語は、こんな書き表し方もあるのかと驚くユニークな表現をたっぷりつかい驚かせてくれる。ユーモラスなエピソードがいっぱいなのだが、痛々しくて悲しくて。ぜひ一度体験してみてください。
 窪 徳忠著「道教の神々」を読んでみました。
神々の数おそらく三百以上。伝説上の帝 儒教関係 仏教関係 各派の宗祖 歴史上の人物 孫悟空の斉天大聖まで いろいろ取り合わせ さらに今も増え続けているらしい。文革で衰退の憂き目を見たが、多くの人々の根強い信仰心が 政府に対宗教政策の転換を決意させたという。神々の数だけではなく その内容も 中国古代のアニミスティクな自然観、長生き法を尊ぶ神仙思想、老子の説いた道家の思想、孔子の説いた儒教、宇宙生成論ともいうべき易、陰陽説、五行説、緯書の思想(予言)、占星術、医学、方術(呪い・お札・お祓い・祈祷)、巫の信仰、なんでもてんこ盛り。教学は仏教の組織・体裁にのっとり、倫理(徳や善を積むことを勧め 戒律 清規を守らせる)も教える。何と賑やかな!
 でも、あの人の多さ 国土の広さ 歴史の長さ どんな帝国も思想も権力も 相対的で 人間の本性には限界があり想定内で、神仙世界から見ればと思う気持ちも解らなくはない。
 日本で剣豪武蔵とか 柳生十兵衞とかソロで小説が成り立つところ、中国武侠小説ときたら出演者てんこ盛りなんだよね。