観ました#1

マイケル・ムーワの「キャピタリズム」。
 なりふり構わぬ利益追求におどろいた。レーガン、ブッシュ、大統領は広告塔。レーガン時代に、財務長官のちに首席補佐官をつとめたのは、D・リーガン(世界一富裕で最大の投資銀行メリルリンチ会長)。まずは富裕層に減税(2分の一に)、大統領に議会の決めた法案への拒否権をあたえる。目先の利益のために大企業は記録的な収益を上げていたにも拘らず、数百万人のリストラ。結果、国民は適切な賃金を得られず借金生活を強いられることに。自己破産610%増、投獄355%増、抗うつ剤の売上305%増(なぜなら保険会社と製薬会社が医療費を釣り上げた)。一方、平均株価1371%アップ、CEOと従業員の報酬比率649%アップ。ブッシュ時代の財務省は、ゴールドマン・サックス関係者中心に。規制緩和サブプライムローン。たとえば、カントリーワイド(住宅金融最大手)では、金融監督関係者・有力者にはFOAと呼んで「金利は最低、手数料ゼロ」で(それって賄賂でしょ!)、一般人には詐欺同然の法外な金利でボロ儲け、返せなくなると強制執行で家を没収。また、その家を買い叩き転売で儲ける禿鷹までいるときた。 
 恐怖心で煽って911イラク戦争を決議させたと同様、恐怖心をかきたて超法規の7000億ドルの金融支援を議決させようとするが、民主党議員をはじめ国民の反対で否決。ところが、切り崩され寝返る議員がでて下院を通過してしまう(263対171)。FBIは'04年9月に「銀行による住宅ローン詐欺が異常発生している」と警告。ブッシュは911のあと(どさくさ紛れ?)経済犯罪の部門から500人超の専門家を移動させたとさ。ムーアさんは、イエスは資本主義を推奨したか?と聖職者に問う、憲法は?と問う。ルーズベルト大統領の「第二の権利章典」提言をとりあげ、企業を民主主義的に運営している例をあげ、人類全体の利益を考え特許をとらなかったポリオワクチンの開発者ジョナス・ソーク博士に言及している。で、国民に参加を呼び掛けている。
 おもしろかったけど、もっと面白く紙芝居・講談風にしたててくれれば。だって、ほんと、笑うしかないでしょ。
 国民の意思が尊重されず、どうも志の高そうでない諮問委員会・専門家会議で規制緩和・自由化法案が決まって、国民はカヤの外。どうも日本も同じ病。マスコミもどっちをむいているのやら。編集者は高給取り、記事はお安く(五万?)で契約記者に書かせとか・・・。自己責任とやらで年金を投資させたり、手の込んだ巻き上げ方を・・・。自殺者3万人超12年超?。基本的人権に言及した立派な憲法がたしかあった筈なんだけど・・・。